車載用レーダーセンサの取り付け位置の確認

一般に、車載用レーダーは、バンパーやブランドエンブレム(レドーム)の後ろに見えないように設置されています。センサが期待どおりに作動するには、バンパーやレドームの裏側の、レーダー信号を遮らない位置にセンサを正確に設置する必要があります。R&S®QAR 高品質車載用レドームテスタでは、取り付け済みのバンパーやレドームの裏側にあるセンサが、正しい方向にレーダーを放射し、周囲を見通せるかどうかを押しボタンで確認することができます。R&S®QARを使用すると、製造工程を最適化し、レーダーセンサの取り付け位置を迅速かつ確実に検証することができます。

R&S®QARによるレーダーセンサの取り付け位置の確認
図1:R&S®QARによるレーダーセンサの取り付け位置の確認

要件

車両のレーダーセンサは、アダプティブ・クルーズ・コントロールや、ブラインドスポット、車線変更、クロストラフィックの支援機能として使用されています。周囲状況を把握するレーダーセンサは、半自動運転と完全自動運転でカギとなるコンポーネントです。自動運転には、周囲の物体を確実に検出できるレーダーが必要です。そのため、レーダーセンサの位置と方向が正しいかどうかを製造工程で検証することが重要です。
取り付けに誤りがあり、角度がほんの少しでもずれると、レーダーの性能は低下します。レーダーが完全に作動するように、バンパー領域をレーダービームに合わせて最適化する必要があります。この領域を通過するレーダー信号の減衰を、最小限に抑えなければなりません。この部分にずれがあると、後続の動作に重大な影響をもたらし、路上の障害物の検出が遅れたり、誤った場所の物体を検出したりします。こうした事態を避けるため、バンパーやレドームを基準とした正確な位置にレーダーセンサを設置する必要があります。そうすることで、レーダーセンサは周囲を見通すことができます(図2)。以上の理由から、自動車メーカーでは、見えない場所にあるレーダーセンサの向きと位置を決定できる新しい測定手順の需要が高まっています。

この要件に応えるには、取り付け済みのバンパーやレドームを透過できる測定手順が必要です。

バンパーの裏に取り付けられたレーダーセンサの図
図2:バンパーの裏に取り付けられたレーダーセンサの図

ローデ・シュワルツの電子計測ソリューション

R&S®QARは、Eバンドの車載用周波数レンジで動作するミリ波イメージングシステムです。空間分解能を使用した反射測定により、レーダーセンサの取り付け位置を極めて直感的かつ迅速に評価できます。そのために、R&S®QARには多数の送受信アンテナを備えた大型パネルが装備されており、周波数レンジ76 GHz81 GHzの車載用レーダーを測定できます。レーダーとバンパーの位置は、R&S®QARの可視化機能で確認できます。

車両フロント部のミリ波画像。裏面に取り付けられたレーダーセンサとCADデータを重ねた状態
図3:車両フロント部のミリ波画像。裏面に取り付けられたレーダーセンサとCADデータを重ねた状態

アプリケーション

バンパー取り付け済みの車両をR&S®QARのパネルの前に配置します(図1)。分散した送受信アンテナによって収集された情報は、コヒーレントにリンクされ、空間分解能を持つ反射を形成します。その結果、車両フロント部のミリ波画像が3Dで表示されます。R&S®QARの動作周波数レンジはレーダーと同じであるため、バンパーやレドームのレーダー用領域は比較的透明に表示され、裏面に取り付けられたレーダーセンサがよく見えます。生成された各測定ポイントは、その後で適用されるアルゴリズムに基づいて解析され、車両のCADデータと比較されます。その結果、レドームやバンパーと、レーダーセンサとの正確な位置関係を3Dで確認できます(図3)。CADデータにレーダーセンサのアンテナローブが含まれている場合、レドーム内の放射領域を計算できます。そのため、合否解析を素早く実行できます。

ダウンタイムを最小限に抑えるための、ローデ・シュワルツのサービスコンセプト
ダウンタイムを最小限に抑えるための、ローデ・シュワルツのサービスコンセプト

不具合が発生した場合のダウンタイムを最小限に抑えるために、R&S®QARについては4種類のサービスレベルをご用意し、お客様のさまざまな要件に柔軟に対応しています。

詳細については、お近くのローデ・シュワルツの営業所にお問い合わせください。