電磁波障害(EMI)のデバッグ
電磁波障害(EMI)問題のデバッグを行う場合、電子設計エンジニアは、不要な電磁放射の発生源を特定し、そのソリューションを立案するという困難な問題に直面します。これらの問題を発見して解決するためにEMCコンプライアンスラボで繰り返しテストを実行するのは、コストがかかりすぎるだけでなく、製品発売の大幅な遅れにつながります。開発プロセス全体を通じてEMIテストを頻繁に行うことにより、重大な設計変更の可能性が低くなり、製品発売のコストと遅延を減らすことができます。
デジタルオシロスコープと近傍界プローブセットの組み合わせは、デザイン段階でのデバッグのための強力なツールです。EMIの問題を早期に短時間で発見して解析できます。広いダイナミックレンジと、1 mV/divの高い入力感度により、弱いエミッションも解析できます。R&S®RTO/RTEの高速フーリエ変換(FFT)を実装することで、高速な更新レートを備え、FFTフレーム・オーバーレイ処理と残光表示により、不要エミッションの構造を表示することができます。
ローデ・シュワルツでは、スペクトラム・アナライザ・モード(ゼロスパンとの組み合わせ)、リアルタイム測定残光表示モード、スペクトログラム表示といった専用のテストモードを備えたさまざまな測定器を提供しています。EMIテスト手順用には、ステップ・スキャン・レシーバー・モード(クラシックモード)とタイムドメイン(FFTベース)レシーバーモードが使用できます。ステップ・スキャン・モードでは、全体のスペクトラムのポイントごとの受信可能範囲が提供されますが、タイム・ドメイン・モードでは多数の周波数ポイントの平行処理が可能になります。
詳細については、アプリケーションカタログ『Driving tomorrow's mobility』を参照してください。