自動車の自動運転の実現が近づく中で、自動車以外の農機具、建設機械、フォークリフト、搬送ロボットなど屋内外で稼働する機器の開発が進められている。これらの自動運転は、多くのセンサーの採用により実現可能になる。しかし実機での動作確認は、各センサーからの信号や制御駆動回路のタイミングなどを実機に搭載したオシロスコープで確認しながら行う必要がある。
このような開発現場には、小型でチャンネル数が多いオシロスコープが必要だが、現在のハンドヘルドタイプのオシロスコープの多くは、フィールドサービス向けに開発されているためチャンネル数が少なく、開発用途としては使いにくい。そこで多くの開発現場では、デスクトップタイプの小型オシロスコープと、電源用にDCからACに変換するインバータを組み合わせて開発の作業をしているのが現状だ。
そこで、そのような開発用途に適したハンドヘルド・オシロスコープが、ローデ・シュワルツ社から発売されている。今回の取材レポートは、このハンドヘルド・オシロスコープを活用した自動車向けの製品開発の現場を紹介する。