IoTおよびモバイルデバイスから発生するデータトラフィックの最適化

IPトラフィック解析とプロトコル統計機能を持つ統合されたエンドツーエンドのデータソリューションにより、IoTおよびモバイルデバイスから発生するデータトラフィックの詳細な解析が可能です。

タスク

インターネットへの主要なアクセス手段は、従来のデスクトップPCから、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスに移行しています。サードパーティーアプリケーションであるモバイルアプリの人気が高まるにつれ、無線通信ネットワークでやり取りされるデータ量も大幅に増加しています。近い将来には、ホームオートメーション、ウェアラブルデバイス、コネクテッドカーといった形で、モノのインターネット(IoT)が日常生活に浸透することで、プロバイダーのネットワークを流れる制御困難なデータトラフィックはますます増加するでしょう。

デバイスがアクティブに使用されていないときでも、モバイルデバイス上のアプリの欠陥やIoTデバイスの設定の誤りによって、過剰なIPデータトラフィックが発生し、デバイスのバッテリー切れを引き起こす可能性があります。

ユーザーやプロバイダーは、データ量の増加やバッテリー消費の速さに気づきますが、その原因は通常はわかりません。このような現象の真の原因を突き止めることは、デバイスベンダーやネットワークプロバイダーにとって、非常に時間のかかる作業です。

従来、モバイルアプリやIoTデバイスの通信動作の解析は、容易ではありませんでした。完全に制御された非セルラーおよびセルラーネットワーク条件でのIPデータトラフィックの解析はきわめて困難でした。

電子計測ソリューション

ローデ・シュワルツは、無線通信テストをIPの世界と結び付けます。R&S®CMW500 ワイドバンド無線機テスタとR&S®CMW-B450 データ・アプリケーション・ユニットおよびR&S®CMW‑KM051 IPトラフィック解析オプションを併用することにより、データトラフィックやプロトコル解析などのアプリケーションベースのエンドツーエンドテストをIPレベルで行うことができます。

R&S®CMW500は、LTEやWCDMAなどの一般的な移動体通信規格だけでなく、無線LANなどの無線インタフェース規格もサポートするリアルタイムテスタです。R&S®CMW500は、テストの際、関連する無線ネットワークをシミュレートし、モバイルデバイスへの接続を確立します。統合されたデータ・アプリケーション・ユニットは、IP設定を処理し、ウェブサーバー、ファイル転送サーバー、IMSサーバーなどのサービスを提供します。適切に設定してイーサネットに接続することで、インターネットにもアクセスすることができます。

R&S®CMW-KM051 オプションは、アプリケーションレイヤーで、モバイルデバイスで送受信されるIPデータパケットをキャプチャーします。IPデータパケットは、個々のアプリケーションに割り当てることができます。各種評価機能により、詳細で信頼性の高いIP解析を行うことができます。

  • アクティブなIP接続のリスト
  • 使用されたプロトコルのリスト
  • アプリケーションごとのデータ量統計
  • プロトコルごとのデータ量統計
  • IPイベントでのトリガ
  • TCPスループット解析

これにより、バックグラウンドで動作中のエラー原因(欠陥のあるアプリソフトウェアなど)を体系的に検出することができます。

使用例1

IoTデバイスでは、バックグラウンドで動作している欠陥のあるソフトウェア実装により、付加価値のない大量のデータが気づかれずに発生する場合があります。このソフトウェアが多数のデバイスで使用されていると、発生する膨大なデータがネットワークの利用に悪影響を及ぼす場合があります。R&S®CMW-KM051 オプションを使用することで、ネットワークプロバイダーやIoTデバイスベンダーは、IoTデバイスから発生するデータトラフィックを解析することができます。

使用例2

バックグラウンドで動作中の欠陥アプリが、モバイルデバイスのバッテリーなど、ハードウェアリソースに過剰な負荷をかける場合があります。ユーザーの目には、モバイルデバイスに不具合があると映ります。デバイスメーカーは、IPレベルと、IPイベントに対して利用可能なトリガ機能を考慮し、R&S®CMW-KM051 オプションと、R&S®RT-ZVx マルチチャネル・パワー・プローブおよびR&S®CMWrun テスト・シーケンス・ソフトウェアを使用して、アプリケーションによるバッテリー消費への影響を、制御されたネットワーク条件下で調べることができます。

まとめ

R&S®CMW-KM051 オプションをR&S®CMW500に装備することで、IPデータトラフィックをアプリケーションレイヤーでリアルタイムで検出して解析できます。このソフトウェアは、R&S®CMW500が備えているさまざまな無線通信測定機能に、強力なIPトラフィック解析およびプロトコル統計機能を追加します。

この独自の組み合わせにより、アプリなどのモバイルアプリケーションや、IoTデバイス上のソフトウェア実装の詳細なテストと解析を、IPレベルでも実行できるようになります。R&S®CMW-KM051を使用することで、ネットワークプロバイダーはネットワークを最適化することができ、デバイスの開発者は、ハードウェアとソフトウェアの相互作用を改善することで、ネットワークのデータトラフィックを最小化し、モバイルデバイスやIoTデバイスのバッテリー寿命を延ばすことができます。

モバイルデバイスやIoTデバイスから発生するIPデータトラフィックを解析するためのテストセットアップ

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