FAQs from Rohde & Schwarz

ビンニング機能を使用してコンポーネントを分類する方法

質問

LCXシリーズLCRメータを使用してコンポーネントの管理と分類を自動的に行いたいと考えています。
ある作業では、以下の3つの値の抵抗を分別する必要があります。

  • 990 Ω未満
  • 990 Ω~1,010 Ω(1 kΩ)の中間レンジ
  • 1,010 Ωよりも大きい

どうすれば、この測定を設定できるでしょうか?また、LCXの背面にある15 PIN SUB-Dソケットのどのピンを使用する必要があるでしょうか?

回答

1)最初のステップで、LCXを必要な動作モードにします。

2)レンジを定義したCSVファイルを準備する必要があります。このケースでは、内容は以下のとおりです。

***

#Signal,BOTH
#Measurement,Rs-X
#PrimaryFormat,ABS
#SecondaryFormat,ABS

Pri0,Pri1
0.00,990
990,1010
1010,1e9

***

マニュアルで、CSVファイルの内容が詳細に説明されています。上の例では以下を行っています。

#Signal,BOTH --> EOM(測定信号の終了)をPIN8に、OOB(ビン信号の出力)をPIN7に割り当てます。
#Measurement,Rs-X --> 値をRs-X測定に紐づけます。
#PrimaryFormat,ABS
#SecondaryFormat,ABS --> 両方のリミットフォーマットを最小値と最大値に指定します。

Pri0,Pri1 --> プライマリー値(Rs)のみをビンニングに使用します。リアクタンス(X)は使用しません。
0.00,990 --> 最初の値のレンジ。PIN1に紐づけられます。
990,1010 --> 第2の値。PIN2に紐づけられます。
1010,1e9 --> その他の値...

3)"Menu/Functions/Binning"でファイルをロードします。

アプリケーションが、定義済みの値を使い始めます。トリガイベントにより測定が開始されます。
上から順に割り当ては以下のとおりです(最大8種類の値を使用可能)。

0.00,990 --> PIN1(デジタル出力1)
990,1010 --> PIN2(デジタル出力2)
1010,1e9 --> PIN3

ビンニングがアクティブになると、測定器の表示が以下のようになります。

249個の一連の値を測定した後の表示:

ポート出力はネゲートです。すなわち、中間値(1 kΩ)に達すると、PIN2(デジタル出力2)はLOになります。

トリガの起動は、[Trig.]キーを使用するか、またはPIN9(デジタル入力1)をHIにプルすることで可能です。