TETRA/TETRA 2テクノロジー

TETRA

オープンなTETRA規格は、実際にはさまざまなテクノロジー要素(エアインタフェース、ネットワークインタフェース、サービスと機能など)を規定する一群の規格です。

TETRA移動機(MS)は、通常はTETRA基地局(TBS)から構成される無線トランキングインフラ(スイッチングおよび管理インフラ、SwMI)を使用して通信します。別の方法として、移動端末間の直接通信も可能です。これは、ネットワークカバレッジが得られない場合(緊急時など)に用いられます。

一般的な動作モードはグループ・コーリング・モードで、選択したコールグループまたはディスパッチャーにユーザーを直接接続します。このほかに、携帯電話の場合と同様に、公衆/専用電話網(PSTN/PBX)内の他のTETRAモバイルユーザーまたはクライアントとの間に、半2重および全2重の直接接続を確立することもできます。

ネットワークリソースへのアクセスは、複数の優先度レベルを使用して自動的に管理されます。これにより、異なるサービスレベル(料金構成)のグレードがユーザーに提供されます。ただし、緊急通話や優先通話は別に考慮されます。TETRAサービスのポートフォリオでは、このほかにいくつかのデータ伝送方式と、固有の一時コールグループの動的作成が、さまざまな通信ニーズに対応して用いられます。

TETRAベースの製品は、データ/音声通信のプライバシーと機密性を確保するため、内蔵暗号化機能をサポートしています。認証、エアインタフェース暗号化(AIE)、エンドツーエンド暗号化(E2EE)といった標準のセキュリティーメカニズムにより、さまざまなレベルのセキュリティーが提供されます。

TETRAリリース2では、高速データ(HSD)拡張が導入されています。これは一般的に、TETRA Enhanced Data Service(TEDS)と呼ばれています。基本的に、TEDS仕様は、TETRAパケット・データ・サービスのスループット能力を拡張したものです。全体として、TETRA 2仕様では、追加の新しい変調方式、チャネルコード化、さまざまなコード化レートと、3つの新しいチャネル帯域幅(50 kHz、100 kHz、150 kHz)が規格に追加されています。TETRA 2は、移行を容易にするため、TETRAリリース1と完全な互換性があります。

テクノロジーの概要

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