LTEの基礎
Long Term Evolution(LTE)は、データ転送が高速で待ち時間が短く、パケットが最適化されたシステムを提供することにより、今後10年以上のUMTS競争力を確保します。E-UTRA(発展型汎用地上波無線アクセス)としても知られるLTEは、3GPPリリース8仕様の一部です。LTEは周波数分割複信(FDD)モードと時分割複信(TDD)モードのいずれでも動作し、LTE FDDおよびTD-LTEとも呼ばれます。LTEの主要な技術的観点は、以下のとおりです。
- LTE FDDとTD-LTEの両方で、新しい直交周波数分割多元接続(OFDMA)をベースにした多元接続方式
- 20 MHzまで拡張可能な帯域幅
- 多重入力・多重出力(MIMO)アンテナテクノロジーのサポート
- 新しいデータチャネルおよび制御チャネル
- 新しいネットワークおよびプロトコルアーキテクチャー(2つのノード、IPベース)
LTE(3GPPリリース8)は理論上、ダウンリンク方向で300 Mbps、アップリンク方向で75 Mbpsのピークデータ転送速度をサポートします。最初の商用ネットワークがスウェーデンで始動したのは2009年12月ですが、LTEはこれまでで最も急速に発展したモバイル通信テクノロジーとなりました。市販されているエンドユーザー機器は最大100 Mbps(DL)/50 Mbps(UL)をサポートします。実際のネットワークで実現できるデータ転送速度はネットワークの負荷や伝搬条件などによって変わり、一般に試験環境で達成される最大転送速度を大幅に下回りますので注意が必要です。