正確で高速なパワーインテグリティー測定

電源分配回路に対する要求の高まりとともに、DCレールが小型化し、クリーンなパワーをICピンまで届けることを保証するレールが普及し始めています。

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課題

今日の低電圧DCパワーレールのリップル、ノイズ、過渡信号の測定は、汎用的なオシロスコープにとって困難な作業です。レールの電圧が低くなり、許容値が1 %2 %と狭まる中で、測定器やプローブのノイズのために、指定された許容値の正確な測定が困難になっています。急峻なエッジの高調波や、パワーレールに結合される高周波信号を表示するには、十分な帯域幅が必要です。

ローデ・シュワルツのソリューション

R&S®RT-ZPR20 アクティブ・パワーレール・プローブは、DCレール上の小さいAC信号の特性を測定するために設計されています。

  • プローブの減衰比は1:1であり、オシロスコープのノイズが10 %しか増加しません。これは、R&S®RTO1 GHz帯域幅、1 mV/div設定)の場合、約120 μVという小ささです。
  • 業界最大の±60 Vの内蔵オフセットにより、オシロスコープの垂直軸感度を最大にしてノイズを減らし、オシロスコープのADCビット数を有効に利用することで、測定確度を上げることができます。さらに、オフセットによってAC結合やDCブロッキング・キャパシタが不要になるため、真のDC値とドリフトを悪影響なしに表示できます。
  • このプローブの仕様帯域は2 GHzで、ロールオフは緩やかなので、最高2.4 GHzの高周波過渡信号や結合信号を捕捉できます。
  • さまざまなプロービング・オプションと50 kΩのDC入力インピーダンスにより、測定対象のレール信号への影響を最小化できます。
  • 内蔵された16ビットのR&S®ProbeMeterにより、各パワーレールのDC値を、0.05%のDC確度(代表値)で同時にデジタル表示できます。

低雑音のR&S®RT-ZPR20 アクティブ・パワーレール・プローブは、直接のSMA接続または、バイパス・コンデンサやその他のボード上の接続ポイントにはんだ付けされたSMA-同軸ピッグテール・コネクタを通じて、フル帯域幅で接続できます。

RT-ZPR20

R&S®RT-ZPR20には、広帯域プロービング用のはんだ付けケーブルと、350 MHzのブラウザーキットが標準で付属しているので、PCボード上のさまざまな場所での測定や、R&S®ProbeMeterによるDC電源の検証を容易に実行できます。

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R&S®RT-ZPR20 パワーレール・プローブは、R&S®RTOおよびR&S®RTE オシロスコープで使用できます。R&S®RTE(周波数レンジ200 MHz2 GHz)は、高度な機能を備えた経済的な大容量メモリ・ソリューションです。R&S®RTO(周波数レンジ600 MHz6 GHz)は、さらに余裕のあるソリューションを実現します。どちらのオシロスコープも、最大100万波形/sの高速な更新レートを備え、パワーレールの特性評価を高い信頼度で高速に実行できます。

パワーレールの周波数ドメイン表示により、タイムドメインでは表示できない結合信号を発見。
パワーレールの周波数ドメイン表示により、タイムドメインでは表示できない結合信号を発見。
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パワーレールのタイムドメイン表示により、リップル、ノイズ、過渡信号を測定。
パワーレールのタイムドメイン表示により、リップル、ノイズ、過渡信号を測定。

パワーレールの周波数ドメイン表示により、タイムドメインでは表示できない結合信号を発見。