R&S®CMWcardsによる車載用デバイスの性能テスト
R&S®CMWcardsは、わかりやすく使いやすいソフトウェアアプリケーションで、モビリティーの検証がこれまでになく容易になります。
R&S®CMWcardsは、わかりやすく使いやすいソフトウェアアプリケーションで、モビリティーの検証がこれまでになく容易になります。
テレマティック制御ユニット(TCU)は、車両のトラッキングを可能にするエンベディッドシステムです。これは急速に車両のアーキテクチャーの不可欠な要素になりつつあります。TCUには、位置決め、移動体通信(2G、3G、LTE、5Gなど)、非セルラーテクノロジー(Bluetooth®、無線LANなど)といったテクノロジーと、その他の処理機能が含まれます。
きわめて困難な無線チャネル伝搬条件と負荷の高いアプリケーションシナリオの下でも優れたユーザー体感を実現するには、信頼性の高い移動体通信接続が不可欠です。
例えば、TCUに強いフェージングがかかるシナリオでは、チャネルのS/N比の大幅な低下に伴う通信の一時的中断といった結果が生じる可能性があります。
例として、自動車が都市部を移動中にファームウェアアップデートを行う際に、デバイスが歪んだ信号を受信する状況が考えられます。マルチパスフェージング、ドップラー効果などによって、この手順に必要なデータサービスの品質がただちに低下します。これは、ユーザー体感の悪化に直接つながります。
自動車TCUでは複数の無線テクノロジーが使用されるため、干渉の可能性が高くなります。LTE、Bluetooth®、無線LANは、2.4 GHzバンドで同時に動作する可能性があります。これらの無線モジュールが互いに干渉しないようにするために、共存が重要なトピックとなります。
フェージングの影響を緩和するには、無線の共存能力を高め、TCUの性能を改善することが必要です。製品のデザイン段階で徹底したテストを行って、デバイスが適切な性能を発揮できるようにする必要があります。そのためには、RFフロントエンド、エラー耐性の高いレシーバー、および信頼性の高い最新のデジタル・シグナル・プロセッシング実装を備える優れたハードウェアデザインが不可欠です。
R&S®CMWcardsは、R&S®CMW500 ワイドバンド無線機テスタで動作するグラフィック・テスト・スクリプト作成ツールです。プログラミングの知識がなくても使用できます。カードを単に組み合わせるだけで、さまざまなシグナリング・テスト・スクリプトを作成できます。さまざまなフェージングプロファイルによって設定可能な無線伝搬チャネルと組み合わせることで、テストスクリプトをデバイスの性能ベンチマーク用途に使用できます。各カードは定義済みのプロトコル手順から構成されますが、シグナリングパラメータはユーザーが柔軟に調整できます。各カードに内蔵されたエラーチェック機能により、シグナリングフローが規格に準拠することが保証されます。
R&S®CMWcardsは、テストシナリオを簡単に組み合わせられる、再現性の高いデターミニステックなテスト環境を提供します。
以下のサンプル・テスト・スクリプトは、接続モードモビリティーの際のデバイスへのフェージングの影響を検証する方法を示します。テストスクリプト全体では、以下の手順が実行されます。
R&S®CMWcardsは、使いやすいソフトウェアアプリケーションであり、困難な無線チャネル条件を使用したさまざまなテストスクリプトを生成することで、製品性能のベンチマーク用途に役立ちます。
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