R&S®Scope Riderの無線制御によるオペレータの安全性の向上

R&S®Scope Riderは、高性能オシロスコープの性能を、耐久性に優れたバッテリー駆動のハンドヘルドデバイスというポータブル形状で実現した、最新の汎用ハンドヘルドオシロスコープです。同クラスで最高の性能を誇ります。

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タスク

このオシロスコープを使って、いくつかのアプリケーションに対応できます。パワーエレクトロニクスなど、安全な測定が必要なアプリケーションに非常に有効です。例えば、今日の電気駆動システムの解析は、モーターの電圧や電流の測定および関連するデジタル制御信号の評価が伴います。これらの電圧と電流は安全な操作にとって重要であるため、特別な測定セットアップを考慮する必要があります。このような測定にあたって検討すべき重要な事項は、オペレーターの安全性です。

電子計測ソリューション

R&S®Scope Riderは、CAT IV 600 V定格のアイソレートされた入力チャネルを最大4つ備え、ユーザーの安全を損なうことなく高電圧エレクトロニクスの測定を実行できます。デジタル制御信号は、アナログ入力チャネルからアイソレートされた、8ビット幅のロジックインタフェースで解析できます。こうした手法によって測定器の安全性は確保されますが、オペレーターの安全性にさらに注意を払う必要があります。

オペレーターの安全性を確保するには、ケーブルによって安全要件が脅かされないよう、無線LANインタフェースを使用します。ノートパソコン、タブレット、スマートフォンからR&S®Scope Riderに、直接またはアクセスポイント経由でアクセスできます。したがって、オペレーターは、クリティカルな測定において、安全な距離を保った状態でオシロスコープを操作し、予期せぬ測定イベントに対応することができます。

アプリケーション

測定をリモートから開始するには、オペレーターは、測定器でリモート接続をセットアップする前に、R&S®Scope RiderをDUTに適切に接続する必要があります。

2つのリモート接続オプションがあります。

  • 直接接続:R&S®Scope Riderは、無線インフラモードではアクセスポイントとして機能します。セットアップメニューで、オペレーターが無線LANを選択すると、メニューが表示されます。ワイヤレスモードが「アクセスポイント」に設定されます。SSIDには、測定器のシリアル番号に基づくデフォルト案が表示されています。オペレーターは、パスフレーズを入力し、ワイヤレス状態を1に設定する必要があります。リモート端末が、オシロスコープにアクセスできるようになりました
  • ワイヤレスアクセスポイント経由の接続:オシロスコープは、クライアントとしてネットワークに接続します。オペレーターは「無線LAN」メニューで、無線モードをクライアントに設定し、無線状態を有効にします。オシロスコープが、使用可能なネットワークをスキャンし、ネットワークのリストを表示します。オペレーターがネットワークを選択して、オシロスコープが接続されます。アクセスポイントにインターネット接続が装備されている場合は、オペレーターは、事前共有鍵を入力して、さらに遠隔地からのアクセスを許可することができます

まとめ

R&S®Scope Riderは、広範囲に及ぶ高性能のリモートアクセスを可能にする無線インタフェースを備えた、ハンドヘルドオシロスコープです。優れたアイソレーションと安全性が要求される測定では、これが、チャネルのアイソレーションやバッテリー動作と同様に、独自の重要な機能となります。無線アクセスにより、ライブ信号のインタラクティブな制御とリモート解析の高速実行が可能です。

オペレーターは、安全なエリアに移動し、リモート端末を経由してオシロスコープにアクセスします。ブラウザーを開いてオシロスコープのIPアドレス(192.168.0.1)を入力すると、ツールメニューが表示されたWebサイトに移動します。オペレーターは、スクリーンショット、ポインター経由のリモートコントロール付きのスクリーンカム、またはソフトウェア・フロント・パネルとリモートコントロール付きのスクリーンカムのいずれかを選択できます。オペレーターは、端末の表示サイズと解像度を調整できます。

ここに示されている例では、オシロスコープはチャネル1の正弦波信号とチャネル2のランプ信号をトリガして捕捉します。この信号はチャネル1と同期していないため、画面を横切って移動します。ディスプレイの左上コーナーには、チャネル1の自動測定結果(最小値)が表示されます。

リモートアクセス性能が優れていること(1秒間に6フレーム)は、2番目のチャネルを見るか(トリガと同期していないので、動きのある波形として表示されるため)、右上コーナーのクロック(ギャップなしに進行する状態)によって確認できます。

この性能は、ワイヤレスネットワークの品質に大きく依存します。アクセスポイントへの近接性および他のノードからの干渉により、性能が低下することがあります。

R&S®Scope Riderは、リモートアクセス用にさらに多くのオプションを提供します。代表的なラボ測定器と同様に、SCPIを経由してリモートから測定器にアクセスすることが可能です。これにより、広範囲の複雑な測定シナリオをプログラミングし、タブレット、ノートパソコン、またはスマートフォンを使ってフィールドで実行することができます。

R&S®Scope Riderのリモートアクセスは、無線インタフェースに限定されません。アイソレートされたUSBポートやイーサネットポート経由でアクセスすることもできます。