5月 20, 2020
Eバンド周波数のために最適化された、新しい同軸コネクタを開発および実装するための共同プロジェクトが、マイクロ波信号伝送に精通した専門家グループによって開始されました。 特に76 〜 81 GHzの自動車レーダー向けの新しいアプリケーションと、最大71 GHzで動作するWiGigを拡張したIEEE 802.11ayにより、最大90 GHzの周波数での産業用アプリケーションに適した、最新かつ堅牢な同軸ケーブルコネクタの必要性が強調されました。 (このグループは、ドイツの国家計量研究所、Physikalisch-Technische-Bundesanstalt (PTB)、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG、Rosenberger Hochfrequenztechnik GmbH & Co. KG、およびSPINNER GmbHで構成されています。)
その結果、1.35 mm Eコネクタには、精密なMFネジ、信頼性の高いピンギャップ、およびオプションのプッシュプルロック用の溝が搭載されました。 設計は、精密同軸コネクタ用のIEEE 287-2007の次の版のために2019年に承認され、またIEC 61169-65として発行するIECにも承認されました。
これにより、ローデ・シュワルツは電子計測器に、市場における初の試みとしてEコネクタを実装しました。 最大90 GHzの周波数に対応するR&S NRP90TおよびR&S NRP90TNは、サーマル・パワー・センサのラインナップに追加された最新の製品です。 同カテゴリ内における他製品と同様に、新しいモデルも高い精度と高速測定といった優れた性能を備えています。 R&S NRPxxTパワー・センサは単体だけでなく、PCや特定のRohde & Schwarzの電子計測器、あるいはR&S NRX パワー・メータに接続して使用できます。さらに、R&S NRPxxTN パワー・センサは、LAN経由でリモート操作することも可能です。
Eコネクタは、定評のある1.85 mmコネクタ (Vバンドコネクタ) と1.00 mmコネクタ (Wバンドコネクタ) 間のギャップを埋めるコネクタです。 今から30年以上前に導入されたVバンドコネクタは、産業用アプリケーションに適していますが、最大周波数は70 GHzに制限されています。 一方、Wバンドコネクタは110 GHzの最大周波数をサポートしますが、組み立て時に機械的精度が要求され、使用中に緩むことがよくあるためです。
1.35 mm Eコネクタ開発グループの4名は、今回の成果に満足しています。そして、ローデ・シュワルツRFおよびマイクロ波パワー・メータの開発責任者であるDaniel Blaschkeは、以下のように述べています。 「お客様は、新しいコネクタタイプに対する親密なサポートが必要になります。この実りあるパートナーシップのおかげで、斬新なEコネクタを搭載したモデルを最初に発表できることを嬉しく思います。」
そして、SPINNERグループのRF研究開発責任者であるHans-Ulrich Nickel博士も、以下のように述べています。 「 1.35 mmポートフォリオの急速な採用を目にすることができて、私は大きな喜びで一杯です。」
さらに、RosenbergerのTest＆MeasurementエグゼクティブバイスプレジデントHauke Schüttは、以下のように述べています。 「皆様に幅広いソリューションを提供できることに興奮しています。」
最後に、PTBのワーキンググループ高周波基本量の責任者であるカルステンクールマン博士も以下のように述べています。 「国際標準化と国内標準へのトレーサビリティは、新しいRFコネクタシステムの導入を成功させるための重要な要素です。」