Application Notes

スイッチング電源のためのEMI入力フィルターの最適化

大部分のスイッチング電源(SMPS)では、電源ライン上のSMPSの妨害を抑制するEMI(電波障害)入力フィルターが必要になります。デザインに入力フィルターを採用する要件では、電源ラインに接続されているシステムの別の部分で、有害な影響が生じないことを確認する必要があります。そのため、入力フィルターのデザインおよび検証が、一般的な電源デザインにおける主要な作業になります。特定の規格に準拠した伝導性エミッション(CE)テストは、開発サイクルの終わりにデザインをリリースする際に適した一般的な検証手法です。最近では、このような伝導性エミッションテストは、開発フェーズ中にプリコンプライアンステストとしてラボでも実行されるようになっています。この場合、デザイナーは、電源ラインに存在するあらゆる障害に関して最適化を行う必要があるかどうかという早期のフィードバックを得ることができます。多くの場合、デザイナーは、SMPSによって発生した障害をより効果的に抑制できるように、入力フィルターを調整する必要があります。しかも、デザイナーは、入力フィルターをできるだけ効果的に最適化するためにノイズスペクトラムについて詳細を把握する必要があります。ノイズ源の振幅/周波数情報に加えて、ノイズの発生がコモンモードソースによるものなのか、または差動モードソースによるものなのかを知ることが非常に役に立ちます。標準的な伝導性エミッションテストでは、コモンモードノイズと差動モードノイズが結合して測定結果に表示されるので、詳細に考察することができません。このドキュメントでは、2つのオシロスコープチャネルを使用して、コモンモードと差動モードを分離する手法を紹介します。この分離手法は、ノイズセパレーターのような追加ハードウェアコンポーネントを準備しなくても機能します。デザイナーは、コモンモード(CM)ノイズと差動モード(DM)ノイズを判別することができます。支配的なモードに関する詳細な情報があれば、入力フィルターを非常に効率的に最適化することができます。

Name
Type
Version
Date
Size
Optimizing EMI Input Filters for Switched Mode Power Supplies | GFM353
Type
アプリケーション・ノート
Version
2e
Date
Aug 27, 2021
Size
799 kB