高周波プリント回路基板の量産を支援する、信頼性の高いテストソリューション – ヤマハ®MPシリーズとR&S®ZNBT

5G通信サービスの開始と普及にともない、高周波信号をサポートするプリント回路基板(PCB)の生産が増加しています。これらの基板には、優れた周波数特性が求められます。これまで、PCBの周波数特性は、テストクーポンを使用する抜き取り検査により検査されていました。ヤマハ®MPシリーズをR&S®ZNBT ベクトル・ネットワーク・アナライザと組み合わせると、生産ロットの高周波特性を高確度に高速で測定可能になるため、量産されたPCBの全数測定が可能になります。

課題

5Gアプリケーション内のアンテナモジュールは、液晶ポリマー(LCP)や変性ポリイミド(MPI)などの誘電損失が低い材料を用いたPCBを使用して生産されます。PCBアンテナの高周波伝送特性は、アンテナモジュールのRF品質全体に大きく影響するため無視できません。

テスト時間の低減と品質の向上には、自動テストが望ましい解決策です。
テスト時間の低減と品質の向上には、自動テストが望ましい解決策です。
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つまり、PCBメーカーは追加テストを実施する必要があります。これらの基板には、従来のオープン/ショートテストに加えて、20 GHz以上の高周波特性検査が要求されます。

R&S®ZNBTは、最大24のテストポートを内蔵するマルチポート・ベクトル・ネットワーク・アナライザです。速度が重要となる場合には、このVNAプラットフォームにより優れたマルチポート測定が得られます。
R&S®ZNBTは、最大24のテストポートを内蔵するマルチポート・ベクトル・ネットワーク・アナライザです。速度が重要となる場合には、このVNAプラットフォームにより優れたマルチポート測定が得られます。
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ヤマハ®ファインテックのソリューション

ヤマハ®ファインテックのソリューション ヤマハ®ファインテックのMPシリーズは、高周波PCBのための高精度位置決めシステムです。製品デザイン内で使用される専用の基板パネル治具に、正確にコンタクトします。ローデ・シュワルツのマルチポート・ベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)を使用して、パネル内の複数のDUTを同時に高確度かつ高速でテストすることができます。

これまで、品質検査は抜き取りと、1つずつの手動検査、またはテストクーポン検査による置き換えに基づいて行われていました。これらの手法では、オペレーターのミスによる測定誤差が発生するため、正確な検査は不可能でした。ヤマハ®MPシリーズの機能により、PCB上のすべてのトレースを自動的に検査することが可能になりました。

詳細で高精度な自動測定によって、最終的にPCBの品質が向上します。R&S®ZNBTの自動化と高い測定速度により、高いスループットを実現し量産立ち上げが可能となります。

ヤマハ®マイクロプローバー MPシリーズは、高速伝送PCBの周波数特性を、自動で高精度に測定します。
ヤマハ®マイクロプローバー MPシリーズは、高速伝送PCBの周波数特性を、自動で高精度に測定します。
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ローデ・シュワルツのソリューション

R&S®ZNBT ベクトル・ネットワーク・アナライザは、高速で高精度なVNA測定を最大24ポートのとてもコンパクトなマルチポートユニットに組み込んでいます。本機は、多数のポートを使用するシナリオでも短時間の測定を実現します。その他にも、広いダイナミックレンジ、高い出力パワーレベル、高いパワー処理能力に対応した入力などの特長を備えています。これにより、5GアンテナPCBの挿入損失と反射損失のみのテストクーポン測定から、テストを改善することができます。MPシリーズの機能と組み合わせることで、基板上のトレースの伝送特性をすべて測定できるようになり、より信頼性の高い自動化された品質保証が可能になります。高周波プリント回路基板の大量生産のための、プラグ・アンド・プレイのテストソリューションです。

以下も参照してください。
https://www.yamahafinetech.co.jp/en/fa_products/mp_micro_prober/mp502/

R&S®ZNBTによるマルチポート・ネットワーク・アナライザの同時測定
R&S®ZNBTによるマルチポート・ネットワーク・アナライザの同時測定
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