R&S®DATA-NPT - ネットワークの真の姿

課題

モバイルネットワーク事業者は、将来およびリアルタイム化が進んでいる新しいアプリケーションに備えて準備する必要があります。

モバイルネットワークにおける容量需要と体感品質に対する期待は、劇的に高まっています。モバイルネットワーク事業者は、現在のネットワークの性能を検証し、ネットワークの拡大を計画し展開するための革新的な手法を探し出す必要があります。

ネットワークとサービスのパフォーマンスは、モバイル加入者が求める体感品質を提供するための鍵となります。

モバイルネットワーク事業者の主な関心分野：

• サービス開始の準備（ネットワークの完成度の確認）
• ネットワークの体感品質の監視による優れたサービス品質の確保
• 特に大規模な企業顧客を対象にしたサービスレベル契約（SLA）保証
• 最低ネットワーク品質の保証（完全な接続性／機能停止なし）

電子計測ソリューション

モバイルネットワーク事業者の要件を満たすには、一般にモバイルネットワークのテスト、特にネットワークの性能試験が重要な要素となります。モバイル事業者は、エンドユーザーが利用できるネットワーク容量をすぐに解析できます。また、競合他社のネットワークとのベンチマーク比較を行う方がより簡単で安価です。

ネットワークの性能試験により、事業者が必要とする情報が得られます。

• 特定の場所（ドライブテスト／歩行テストのルート）におけるデータスループット
• 最小接続の確認と機能が停止している領域の検出
• 実際の動作（この位置で最も一般的なプロトコルであるTCPを使用した場合に発生する可能性のある事態）

結果と主な利点

ネットワークの性能試験が従来の長期にわたる伝送容量テストより優れている点：

• スマートフォンベースのテスト機器の過熱を回避できるので、信頼性の高いテストを実現可能（熱はUEのデータ性能に重大な影響を及ぼします）
• 予測可能な影響：テスト済みのネットワークにおける許容可能な負荷（実際のユーザーへの影響は限定的です）
• ネットワークの性能試験が実際のユーザー位置におけるユーザーのデータセッションに有効であるのに対して、OSS/SONアルゴリズムは主に、セルロード率、ネットワーク／セルのKPI、障害に関する統計情報に有効（ユーザー位置固有のスループット情報は提供されません）
• サードパーティのアプリケーションサーバに依存していない

より多くの測定値をより短時間で得ることができます。新しいネットワーク性能試験を使用すれば、時間とコストを削減できます。また、影響（ライブネットワークへの影響）を予測できるので、エンドユーザーのデータスループットへのネットワークの影響だけを評価できます。

特長

この新しいネットワーク性能試験では、プレーンファイルのアップロード／ダウンロードを使用することにより、従来の容量テストの欠点を克服しています。

テスト手順は、地理的特徴などOSS/SONアルゴリズムでは得られない、エンドユーザーの観点から見たモバイルネットワークの性能のさまざまな側面に完全に焦点を置いています。市場に出ている多くの速度テストとは異なり、ネットワークの性能試験は、公共インターネット上でホストされているサードパーティのサービスに依存しません。

ネットワークの性能試験は、さまざまな無線アクセス技術とは関係なく、信頼性の高い再現性のある測定を実現します。シンプルで設定が簡単なテストケースですが、非常に柔軟性が高く、すべてのモバイル・ネットワーク・テストのユースケース（ベンチマーク、最適化、サービス品質の監視）で使用できます。

同様の結果を実現するこれに代わるさまざまな手法では、通常、固定ファイルまたは具体的にカスタマイズされたパケットブロックをエアインタフェース経由で送受信しているため、既存のネットワーク負荷、チャネルの状態、セル内での位置などにより、予期せぬ影響が生じる可能性があります。

追加情報

ローデ・シュワルツは、Benchmarker II製品ライン用として、この新しいネットワーク性能試験を2016年2月に発売しました。他の製品ライン用については、これ以降2016年中のリリースが予定されています。