質問
どうすれば、リモート制御によってHMF2550の任意波形ファイルの作成、転送、処理を行えるのでしょうか？
USBメモリのファイルから波形をロードするコマンドを見つけられません。
HMF2550の任意波形に関するリモート制御
回答
USBメモリのファイルの波形を使用できるのは、フロントパネルからの操作のみです。この手順に使用できるリモートコマンドはありません。ただし、個々のARBファイルの作成と実行は、リモート制御インタフェースを使用して可能です。
この動作モードではARB波形ファイルの作成が基本なので、最初にARB波形を作成する必要があります。バイナリ・フォーマット・ファイルの用意が不可欠です。SCPIプログラマーマニュアルに記載されている概要を以下に示します。
以下のケースでは、LabVIEWを使用してデータを準備しています。添付されているVIサンプルおよびバイナリファイルをご利用ください。
サンプルは、必要なARB情報にさまざまな波形を組み合わせて専用のバイナリファイルに出力するものです。
この波形は、1周期表示されます。例えば、3 kHzの周波数の場合、1秒に3,000回再生されます。
ファイルの準備が完了したら、直接、プログラミングを開始できます。サンプルはR&S Forumで記述されたもので、ローデ・シュワルツのホームページにある無料のPythonベースのインタープリターを使用できます。信号のファイル転送から最終出力まで、すべての手順が示されています。
SCPIコマンドを使用しているので、プログラマーは容易に別の言語に移植できます。
***
# 現在のスクリプトとして、インポートファイルを同じフォルダーで使用できる必要があります。
import VisaDeviceExtended
reload (VisaDeviceExtended)
# 測定器が存在しているかどうか、応答を確認します。
idnResponse = HMF2550.query ('*IDN?')
print 'Hello, I am ' + idnResponse
# ユニットをリセットして終了まで待ち、ステータスバイトをクリアします。
# エラーをリクエストします（通常は空です）。
HMF2550.write ("*RST")
time.sleep(1)
HMF2550.write ("*CLS")
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
# ARBファイルをPCから測定器に送信して、エラーをリクエストします。
# Pythonは、パス名が誤った方法で認識されないように、常時、制御文字
# を監視しています（"r"を参照）。特にこのようなHMx機器に対しては、終了時に必ず"True"を
# 設定する必要があります（デフォルトは"False"です）。
HMF2550.ext_send_pc_file_data_to_instrument (r"DATA ", r"c:\temp\_lv_arb_file.bin", True)
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
# ARBの重要なパラメータを設定します。
HMF2550.write ('FREQ 3000') # 周波数を3 kHzに設定
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
HMF2550.write ('VOLT:UNIT VOLT') # 振幅単位を設定（DBMも使用可能）
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
HMF2550.write ('VOLT 2') # 振幅を2 Vに設定
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
HMF2550.write ('FUNC:ARB RAM') # ARBモードを指定
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
HMF2550.write ("FUNC ARB") # ARBモードをオン
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
HMF2550.write ("OUTP ON") # 出力をオン - 信号が出力されるはずです。
HMF2550.ask ("SYST:ERR?")
print "ready"
***
以上によって、最終的にHMF2550上に以下が表示されます。
オシロスコープ上には、以下のような波形が表示されます。
