ほとんどのデジタルシステムでは、「ハイ」電圧レベルは論理「1」を示すのに使用され、「ロー」電圧レベルは論理「0」を示すのに使用されます。UARTプロトコルは、これらのレベルに対して特定の電圧または電圧範囲を定義していないため、「ハイ」は「マーク」、「ロー」は「スペース」と呼ばれることもあります。アイドル状態(データが送信されていない状態)では、ラインは「ハイ」に保持されます。これにより、損傷したラインまたは送信機を容易に検出できます。
スタートおよびストップビット
UARTは非同期式のため、送信機はデータビットを従える信号を必要とします。これは、スタートビットを使用することで達成されます。スタートビットは、アイドルハイ状態からロー状態への遷移のことで、直後にユーザーのデータビットが続きます。
データビットが終わると、ストップビットがユーザーのデータの終了を指示します。ストップビットは、ハイまたはアイドル状態へ遷移して戻るか、あるいは追加ビット時間中にハイ状態に留まるか、いずれかの状態を作り出します。後者のストップビットは、オプションで設定できます。通常は、受信機に次のフレームのための準備時間を与えます。しかし、実際には一般的ではありません。
データビット
データビットとは、ユーザーのデータまたは「有用な」ビットで、スタートビットの直後に続きます。ユーザーのデータのビット数は5~9の範囲で使用できますが、7~8ビットが最も一般的です。これらのデータビットは、通常は最下位ビットが最初に送信されます。
例:
7ビットASCIIで大文字の「S」を送信したい場合、ビットシーケンスは1 0 1 0 0 1 1となります。これが送信される前に、まず最下位ビットが最初になる順序に並べ替えられ、1 1 0 0 1 0 1となります。最後のデータビットが送信されると、ストップビットによってフレームが終了し、ラインがアイドル状態に戻ります。
- 7ビットASCIIの「S」(0×52)=1 0 1 0 0 1 1
- 最下位ビットが最初になる順序=1 1 0 0 1 0 1