R&S®TSMx モバイル・ネットワーク・スキャナー

5GNRに対応

5GNRのサブ6 GHzとミリ波の信号に対応した測定

R&S®TSMx6は、将来のニーズに対応したハードウェアプラットフォームであり、5GNRのサブ6 GHzとミリ波の測定用に現場で簡単にアップグレードできます。ミリ波の周波数バンドの測定に必要な追加のハードウェア（R&S®TSME30DC/R&S®TSME44DC）を制御することもできます。そのため、測定セットアップを簡素化でき、セットアップ時間も短縮できます。

自動チャネル検出（ACD）

すべてのバンドとテクノロジーを自動的に検出

R&S®TSMxは、特定バンドのアクティブチャネルを検出します。5GNR、LTE、UMTS、CDMA2000®/1xEV-DO、NB-IoTネットワークをサポートしています。この機能は、オプションのスペクトラムスキャンによって拡張でき、その結果、検出プロセスは大幅に高速化されます。このモードでは、測定キャンペーン前のチャネルリストのセットアップが不要になります。この測定システムは、テストドライブ中に新しいチャネルを動的に特定し、ワークスペースに追加します。

5G PE：BTSの位置の推定

すべてのネットワーク内にあるセルの位置を自動推定

R&S®ROMESは、ドライブテスト中に、R&S®TSMxからの測定データとGPSデータを使用して、基地局の地理上の位置を推定できます。計算は迅速かつ正確に行われます。GSM、WCDMA、LTE、5G NR、CDMA2000®/1xEVDO、TETRAネットワークが同時にサポートされます。この独自の機能を使用すると、エクスポート用またはグラフィック表示用に基地局リストを素早く作成することができます。

Dynamic Spectrum Sharingのサポート

5G NRとLTE間のDynamic Spectrum Sharingを使用すれば、オペレーターは迅速に5G NRを配備でき、スペクトラムをさらに効率的に使用できます。これにより、レシーバーにさらに要件が追加されます。R&S®TSMx6レシーバーでは、そのようなキャリアの特定と正確な測定が可能です。

ネットワーク同期測定

TDDモードでの5G NRの採用に伴い、タイムドメインでのネットワーク同期が、さらに重要性を増しています。タイムドメインで完全に同期したネットワークは、アップリンクとダウンリンクのタイムスロットのオーバーラップによる影響を受けないため、優れた性能を示します。R&S®TSMx6 モバイル・ネットワーク・スキャナーでは、PPSパルス（内部レシーバークロック）と、5G NR/LTEから受信した信号シーケンスの間の到着時間オフセットを測定できます。これにより、ネットワーク同期の品質を特定できます。

タイム・アライメント・エラー（TAE）測定

ネットワークの最適化を目的とした特殊な作業に、ネットワークコンポーネントのタイム・アライメント・エラー（TAE）の測定があります。フィルター、ケーブル、アンテナアレイ、信号処理モジュールは、遅延を追加する要因になる可能性があり、信号は、ベースバンドから受信アンテナまでこれらのすべてを経由して伝搬します。このようなケースでは、絶対的で非常に正確な信号到達時のタイムスタンプ（数nsの確度をもつUTC時間）が必要になります。R&S®TSMx6 スキャナーは、これを提供することができます。

ネットワークのタイムベースの偏差により、必然的に周波数ドリフトが発生します。5G NRセルの周波数確度を測定するために、R&S®TSMx6 スキャナーは、正確なSSB中心周波数（数Hzの確度）を提供します。

EMF測定

EMF（電磁界強度）測定は、電磁放射が、規制機関によって定義されたしきい値よりも低いことを実証する基準になります。5G NRで新しい周波数バンドと、ビームフォーミングのような新しい技術的機能が採用されると、測定の重要性がさらに増します。QualiPoc Androidデバイスで制御されるR&S®TSMA6Bは、5G NR同期ブロック上でEMF測定の実行が可能で、さらに各国固有の外挿とEMF計算を実施できます。

NB-IoT/Cat NB1とLTE-M/Cat M1をサポート

UEを使用せずにNB IoTネットワークのすべての情報を取得

R&S®TSMx スキャナーは、NB-IoT/Cat NB1ネットワークとLTE-M/Cat M1ネットワークを測定できます。NB-IoT/Cat NB1とLTE-M/Cat M1は、非常に多くのモノをインターネットに接続する（IoT）ための3GPP規格です。NB-IoTとLTE-Mの測定は、GSM、LTE、（W）CDMAなどの他のテクノロジーの測定と同時に実行できます（該当するR&S®TSMEオプションを使用）。最適化やトラブルシューティングの際には、隣接するGSM/LTE/（W）CDMAのスペクトラムに対するNB-IoTおよびLTE-Mのスペクトラムの影響（およびその逆）を検証することができます。