モバイルネットワークのテスト方法

エンドユーザーの体感品質を保証する方法

モバイルネットワークはきわめて複雑な構造であり、ネットワークと加入者の品質要件をともに満たすように念入りに設計されています。ただし、加入者にとっては、モバイルネットワークがどれほど入り組んでいようが無関係であり、判断基準は単純です。すなわち、期待したサービスを受けられるかどうかです。そのサービスが、電話を掛けることでも、ビデオを見ることでも、ソーシャルメディアのタイムラインに投稿することでも同じです。

サービスを制御しているのがモバイルネットワークオペレーター（MNO）であってもサードパーティーコンテンツプロバイダーであっても、加入者にとってサービス品質（QoS）とは体感品質（QoE）のことです。では、エンドユーザーの体感品質を保証し、ネットワークとサービスをそれぞれ最適化するために、MNOはどうすればよいでしょうか。モバイルネットワークテストのためのソリューションに投資する前に、何を考慮する必要があるでしょうか。

今日のモバイルネットワークの構造

モバイルネットワークは、無線アクセスネットワーク（RAN）とコアネットワークから構成されます。LTEネットワークの場合、これらはそれぞれ、eNodeBとePC（enhanced Packet Core）にあたります。スマートフォンなどのユーザー機器（UE）は、オペレーターのモバイルネットワークに接続します。モバイルネットワークオペレーターは、自社の音声およびビデオサービスのためのサーバーを制御します。同じインフラを通じて、加入者はサードパーティーによるさまざまなアプリケーションも利用します。これは、オーバー・ザ・トップ（OTT）メディアサービスと呼ばれます。通常、スマートフォン上に存在するアプリケーションクライアントは、MNOの管轄範囲外のアプリケーションサーバーに接続します。このため、MNOはYouTubeやSpotifyといったサードパーティーのアプリケーションを直接制御できません。ネットワーク品質と体感品質のテストには、異なるテストを使用することが推奨されます。

詳細については、ビデオをご覧ください。

課題

ネットワーク品質：ネットワークの容量とカバレッジ

ネットワーク品質を測定する際には、オペレーターのOSSからの情報に加えて、ユーザーから見たネットワーク容量も測定する必要があります。これには、地理的範囲も含まれます。特定の場所で得られるデータスループットを知ることで、緊急性と場所に関するネットワークの最適化ニーズを知ることができます。

ネットワークの性能を把握するには、専用のネットワーク性能試験の使用が推奨されます。テストの際には、MNOの管轄外のアプリケーションサーバーなどのサードパーティーのコンポーネントを除外することで、自社と競合他社のモバイルネットワークの真の性能を把握できますで見ることができます。

体感品質：自社またはOTTアプリケーションの性能

今日では、データの多くの割合がスマートフォンとそれにインストールされたアプリケーションによって消費されており、その割合は今後ますます高まるでしょう。

OTTアプリケーションが自社のネットワーク上でどの程度の性能を示しており、加入者がそれらのアプリケーションをどのように使用しているかを知るには、実際にそれらのアプリケーションを使用してテストを行う必要があります。このタイプのテストは、エンドユーザーの実際の行動を反映しているので、真の体感品質（QoE）を測定できます。

モバイルネットワークでのビデオ品質のテスト

ネットワークのテストとアプリケーションのテスト

例：ビデオ

MNOネットワークのレベルで必要なのは、優れたカバレッジと十分な容量を確保することです。これを確認する最も簡単な方法は、R&Sの「ネットワーク性能試験」を使用することです。
自社でビデオサービスを提供している場合には、QualiPoc Android汎用ビデオ品質テストを使用して、その品質を検証する必要があります。このテストは、緊密に制御された条件で実行できます。
最後に、自社のネットワークで最も多く使用されているサードパーティーのサーバー／クライアントベースのビデオアプリ（YouTubeなど）を評価する必要があります。そのためには、QualiPoc Androidの専用ビデオ品質テストアプリケーションが使用できます。

ビデオ品質テスト（ITU-T J343.1によるビデオMOS）

QualiPoc Androidは、独自のビデオ品質解析アプリケーションを提供します。テストでは、最初の画像が表示されるまでの時間、ビデオMOSスコア（ITU-T J343.1による）で表される視覚的品質、ライブストリーミングコンテンツおよびビデオ・オン・デマンドのストールやジャーキネスが評価されます。

ビデオ品質解析の詳細については、ビデオ品質テストのページをご覧くださいで見ることができます。

ブログの投稿

自社と競合他社のネットワークの真の性能

ネットワーク容量の拡大に対する要求の高まりと、特にリアルタイムのアプリケーションの急速な普及の一方で、成熟市場のモバイルオペレーターは、今後5年間は普及率の増加が期待できないという事態に直面しています。新しい顧客を獲得するために、モバイルオペレーターは、エンドユーザーの観点で真に優れたサービスと高い体感品質を提供することで、競争優位性を確保し続けていかなければなりません。

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主観的知覚に基づく視覚的品質とビデオMOS

ビデオサービスは広く普及しており、今日ではさまざまなサービスやメディアで用いられています。ビデオストリーミングの分野を開拓したのはYouTubeやNetflixですが、他にも後続の数多くのサービスがあります。放送局はますます多くのコンテンツをオンラインに移行しつつあり、ソーシャルメディアではビデオが共有され、ピアツーピアアプリケーションが台頭し始めています。例としては、ビデオチャットサービス（Skypeなど）や、ライブ撮影したビデオのプライベート放送（Periscopeなど）が挙げられます。では、それらの視覚的品質はどの程度でしょうか。

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ネットワークのビデオ伝送への対応の最適化

このブログシリーズの以前のエントリーで、モバイルビデオサービスの課題について述べました。そこでは、知覚される指標としてのビデオ品質、その測定方法、品質測定アルゴリズムの動作の仕組みについて説明しました。シリーズの最後となるこの記事では、ビデオ品質指標を適用することで、加入者が利用するビデオサービスを定量化する方法について説明します。どのような課題があり、その結果はネットワークについてどのようなことを教えてくれるでしょうか。

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視覚的品質と関連するテストケースの予測のためのさまざまなモデル

この記事では、自動ビデオ品質測定方法について詳しく説明します。これは客観的測定とも呼ばれ、フィールドでの実際のビデオ品質測定に使用されます。

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ウェビナー：モバイルネットワークのQoEを本当に意識していますか？

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ウェビナー：今日のモバイルネットワークでいまだに音声品質が差別化要因である理由

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