無線テクノロジーSigfoxは、現在市場にある低消費電力ワイド・エリア・ネットワーク（LPWAN）の中で最も有望なものの1つです。Sigfox社は、モノのインターネット（IoT）専用のグローバルなネットワークの構築を目的として、2009年にフランスで創業されたスタートアップ企業です。きわめて低いコストと最小限の消費エネルギーで動作するSigfoxは、わずかなアップリンクデータ容量しか必要としないセンサネットワーク向けに設計されています。今日Sigfoxは世界的に普及しており、接続されているデバイスの数は数百万台に上ります。
Sigfox – センサネットワーク向けのデザイン
センサネットワーク向けのデザイン
Sigfoxは、UNB（Ultra Narrow Band）テクノロジーです。周波数ホッピング、フレーム反復、マルチ基地局接続により、干渉に対してきわめて強いという特長があります。Sigfoxで採用されている無線アクセス方式では、ISM（Industrial, Scientific and Medical）無線バンドの1つを使用した通信が可能です。例えば、欧州では、868 MHzを中心とする192 kHz幅のスペクトラムを使用して、アップリンク通信用のチャネル帯域幅が100 Hzの配備が行われています。消費電力をきわめて小さくするため、デバイスとの通信が可能な時間はごく短くなっています。例えば、デバイスがメッセージを送信した後レシーバーをオンにしている間です。
Sigfoxテストの課題
LPWANテクノロジーであるSigfoxの主要な性能／品質基準は、送信／受信モードでのRF性能と、消費電力です。時間と費用を節約し、最高のカスタマーエクスペリエンスを提供するため、必要なSigfox認証および規制コンフォーマンス認証を申請する前に、いくつかの基本的なRFパラメータをテストしておくことが推奨されます。性能と相互運用性を最大化するため、テストは研究開発ラボで行われます。困難な条件で10年以上にわたって高い信頼性と安全性で動作することを求められるSigfoxデバイスには、製造過程での品質保証手段が必要です。これには例えば、RF性能と基本機能の検証が含まれます。
