ローデ・シュワルツの変圧器テスト用無負荷測定ソリューション

変圧器のオープン回路テスト

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変圧器のオープン回路テスト用ソリューション

適切なデザインの変圧器は、最小限のパワー損失電気エネルギーを効率的に伝達します。電力網機器用の高効率電力変圧器は、配電網全体のエネルギー需要と、その結果として生じるエミッションを減らす効果があります。エネルギー転換の結果として、変動の大きい再生可能エネルギーの導入が進むにつれ、電力需要の増加による電力網への負担は増え続けています。そのため、電力変圧器は、エネルギーインフラ全体の安定性に重要な役割を果たします。形式検査と受け入れ検査では、電気パラメータを測定することで、最適な機能最小限のパワー損失規制要件へのコンプライアンスが確認され、検証されます。

一般的に、変圧器とは、複数の回路の間で電圧レベルを上昇または下降させながら電気エネルギーを伝達するパッシブ電気デバイスです。その例としては、需要の大きい負荷(データセンターなど)を電力網に接続するための配電変圧器が挙げられます。通電中の変圧器は、負荷が接続されていなくても、継続的にパワー損失を起こしています。

これは無負荷損失と呼ばれ、変圧器のコアでの交互磁化プロセス(ヒステリシス損失)、コア積層での循環電流から発生する熱(渦電流損失)、および漂遊損誘電損失によるその他の微小な寄与分から生じます。ある程度の無負荷損失は回避できませんが、効率に最適化された最近の変圧器の場合、パワー損失は1%未満になることもあります。

無負荷テストの変圧器セットアップ

最高の効率と最小限のパワー損失を実現するため、変圧器は量産前に意図した用途に適するかどうかを評価するためにテストされ(形式検査)、さらに製造後に品質、信頼性、適用される規格および規制要件へのコンプライアンスを確認するためにもう一度テストされます(受け入れ検査)。

最初に、無負荷テストにより、負荷が接続されていない現実的条件での動作中の電力変圧器の鉄損が測定されます。変圧器の一次側(高電圧側)にパワーアナライザを接続し、二次側はオープンにしておきます。そのために、無負荷損失テストはオープン回路テストとも呼ばれます。精密な変圧器鉄損測定は、あらゆる形式検査および受け入れ検査の基本的部分です。

鉄損対銅損:変圧器の短絡テスト

無負荷テストの後で、短絡テストが行われ、先ほどと逆の方法で変圧器の銅損測定値が得られます。電力変圧器の一次側がパワーアナライザに接続され、二次側(全相)はショートされます。

変圧器の短絡テストの詳細をご覧ください。

電力変圧器テストでの無負荷電流、補正済みパワー、鉄損測定

無負荷損失はほぼ一定であり、電力変圧器が通電されると常に発生します。これらの損失を定量化するには、マルチチャネルテストを使用して、各相およびシステム全体について、1つの測定セットアップで以下の値を捕捉します。

  • パワー:アクティブパワーおよび損失測定により、変圧器の鉄損を求めます。
  • 電流:磁化電流測定により、コア内に磁束を発生させて維持するために必要な電流を評価します。
  • 電圧:公称電圧動作の下でテスト条件を検証します。
  • 周波数:テスト動作点での周波数を測定し、テスト環境の影響を考慮しながら、補正済みパワーを求めます。

鉄損測定を行う理由

オープン回路テスト中に測定され、分解されたコア損失は、主にヒステリシス損失と渦電流損失に帰せられます。

  • ヒステリシス損失は、交流の方向反転に伴ってコアが繰り返し磁化および消磁されることによる磁気摩擦から発生する熱によって生じます。鋼芯の品質が低いと、ヒステリシスが増加し、パワー損失が上昇することがあります。高性能の電気鋼を使えば、電気抵抗が大きく、透磁率が大きく、コア損失が小さくなります。コアのデザインと供給される交流電源の周波数も、ヒステリシス損失に影響します。
  • 渦電流損失は、コア積層に誘導される循環電流から発生する熱によって生じます。積層が厚いと渦電流損失が増加し、積層が薄ければパワー損失が低下します。最適な性能を得るには、積層間の絶縁が十分であることが必要で、破損した絶縁部品は除去する必要があります。磁束通路の最適化も、磁気効率を改善して鉄損を下げるために役立ちます。

変圧器の無負荷テストの課題

変圧器テクノロジーは常に進化しており、対応する規制は定期的に更新されています。変圧器のオープン回路テストを行う際に、メーカーやテストラボは、以下のような一連の課題に直面します。

  • 高度なテストに必要なすべての電気パラメータの取得:理想的には、パワー、電流、電圧、周波数を、1つの測定セットアップで、1台の高精度、マルチチャネル、高機能測定器を使用して捕捉する必要があります。
  • 国際電気標準会議規格への適合(IEC 60076など):電力変圧器を対象とする一連の国際規格には、変圧器テストが遵守する必要がある測定方法、規則、許容値が規定されています。
  • 低力率測定の確度(振幅確度と位相確度):無負荷テスト中は電流と力率が小さく、誤差許容値の影響が増幅されるため、高い測定器確度が要求されます。
  • 補正済みパワー測定:標準化された比較可能な測定値を得るには、テスト環境の影響と、公称電源条件からのずれを考慮する必要があります。
  • 互換性のあるデータエクスポートと監査に適合するテストドキュメント:測定されたパラメータは、サードパーティのアプリケーションやレポート作成と互換性のあるトレース可能なフォーマットで保存、処理、エクスポートする必要があります。

ローデ・シュワルツの変圧器無負荷テスト用パワー測定ソリューション

LMG671 プレシジョンパワーアナライザは、S型電流チャネルを備え、変圧器のテストシーケンス全体にわたり正確で効率的なテストを実現します。オープン回路(無負荷)テストの際には、力率が小さくても測定確度は維持されます。短絡テストの際には、電流が大きくても、ハイパワーでの確度は維持されます。機能の間のトレードオフは必要ありません。

LMG671は、プレシジョンパワーメータオシロスコープデジタルマルチメータデータロガーに必要な機能と解析機能を1台で備えています。この多機能パワーアナライザは、柔軟なマルチチャネル測定が可能で、規格に準拠したデータが得られます。

  • 充実したインタフェース:最大7つのスロットに、パワー測定チャネルやプロセス信号インタフェース(PSI)を装備して、すべての相のパワーを測定できます。
  • 追加のセンサ信号:PSI統合により、温度、湿度、振動などの周囲条件や被試験ユニットの条件を含む、動作点に関連するアナログまたはデジタル信号を収集できます。
  • 低力率測定の確度:すべてのチャネルで電流測定入力と電圧測定入力の間のタイミングをナノ秒レベルで内部的に補正することで、力率が0.001未満ときわめて小さい場合でも、あいまいさのない高確度のパワー測定を実行できます。
  • パワー測定許容値:PF=0~1の力率範囲全体に対応しているので、低力率条件の場合でも、複雑な誤差項や隠れた誤差成分に煩わされることがありません。
  • カスタマイズ可能なアプリケーション指向の測定メニュー:数値的または視覚的に利用可能なすべての測定品質を統合した包括的な概要とカスタマイズされた測定メニュー。
  • 内蔵スター-デルタ計算:ソフトウェアオプションL6-OPT-SDCを使用すれば、正確なデルタ-スター電圧変換により、各相の正確なパワーを導出できます。
  • 標準化:IEC 60076に準拠した精密で信頼性の高い比較可能なテスト結果。

ローデ・シュワルツの変圧器無負荷テストソリューションの利点

  • 優れた確度と測定性能による、信頼性と再現性に優れた結果
  • 相互接続の機械的な変更なしにアイドルからフル負荷までのパワー測定が可能
  • 同期マルチチャネル測定によるモジュラーデバイス構成
  • 現地のエキスパートによるグローバルなアプリケーションエンジニアリングのサポート
  • 保証された12か月の校正サイクルにより、サービスコストとダウンタイムを最小化
  • 最初の出荷時に校正証明書が無料で付属

お客様にとって適切な変圧器テストセットアップを適切に把握するには、当社のエキスパートにご相談ください。

変圧器のオープン回路テストについての詳細な解説

変圧器短絡テスト

短絡テストは、電力変圧器の通常の負荷条件での銅損を測定します。

詳しくは

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