自動車向けNTNテスト

NTNオートモーティブテスト

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NTNの自動車向けアプリケーションとそのテスト方法

NTNによる常時接続車両の実現

自動車メーカーは、安全性、ADAS、インフォテインメントサービスにおいて、車両の所在地に関係なくシームレスなユーザーエクスペリエンスを提供することを目指しています。現在、これらのサービスは主に地上系ネットワークを通じて提供されていますが、人口の少ない農村地域や、紛争や自然災害により地上系通信インフラが損傷した場合などでは、依然として大きなカバレッジの空白が存在します。

非地上ネットワーク(NTN)は、地上系ネットワークがカバーしていない地域でも無線接続を提供できます。OEM、政府機関、業界団体は、ユビキタス接続と常時接続車両の実現にNTNが果たす役割について積極的に検討しています。

NTNという新しいテクノロジーは、独自仕様および規格ベースの実装方式(NB-NTN、NR-NTN、D2C)に加え、複数の周波数バンド(L、S、Ku、Ka)や衛星コンステレーション(LEO、MEO、GEO)にまたがる多面的な技術領域を形成しています。

ローデ・シュワルツは、無線通信および自動車分野における豊富な専門知識を活かし、NTNに伴う新たな課題への対応、車両の主要コンポーネントの特定、NTN対応車両の開発におけるテストの役割を解説することで、お客様を支援します。

NTNテクノロジーの課題

自動車向けNTN接続では、RF、モビリティー、システムレベルに関するさまざまな課題が生じます。これらは厳密なテストによって対処する必要があります。

  • 長い伝搬距離と高い経路損失:地上ネットワークのセルサイズはわずか数百メートル程度ですが、NTNリンクはLEO衛星までは数百km、GEO衛星までは約36,000 kmに及びます。このような極端な距離は大きな経路損失を生み、特にGEOシステムの場合は大きな遅延が発生します。この高遅延によりタイミング同期が困難になり、即応性が求められる自動車向けユースケースのサポートが制限されます。
  • 低く変動する衛星仰角:衛星が低い仰角にある場合、見通し内(LoS)接続の維持が困難になります。特に高緯度地域からGEO衛星を見る場合に顕著です。さらに、地形、樹木、車両周辺環境による遮蔽が、サービスの継続性をさらに低下させる可能性があります。アンテナ設計者やOEMは、多様な走行シナリオで確実に動作するよう、これらの条件を考慮する必要があります。
  • 大気効果およびマルチパスによる信号の歪み:大気によるフェージングや周囲環境からのマルチパス反射は、NTN信号を歪ませ、リンク品質を低下させます。これらの影響はNTNネットワーク設計に影響を与え、チップセットや車両レベルでの統合時に対処する必要があります。
  • 衛星の移動とドップラー効果:非静止軌道(NGEO)システムでは、衛星と車両の相対運動により、ドップラー周波数シフト、伝搬遅延の時間変動が発生します。これらの影響は、TCUやチップセットに対して、同期およびRFチャネルに関する厳しい課題をもたらします。車両は、一度に数分間しか可視にならない高速移動するLEO衛星を継続的に追跡するため、ビームフォーミング可能なアクティブアンテナを必要とする場合があります。
  • NTNモビリティーおよびハンドオーバー手順の複雑化:NTNでは、地上ネットワークより多くのモビリティー要件が追加されます。例えば、ビーム間ハンドオーバー、衛星間ハンドオーバー、セル再選択、非地上系ネットワークと地上系ネットワーク間の遷移などです。特にLEOコンステレーションでは、シームレスなモビリティーを確保するため、慎重なネットワーク設計に加え、条件付きハンドオーバーパラメータやトリガポイントについて車両レベルでのテストが必要です。
  • 幅広い動作周波数バンド:NTNシステムは、LバンドおよびSバンドからKu、K、Kaバンドに至るまで幅広い周波数帯で動作します。現在の車載TCUやアンテナはすでに低周波帯をサポートしている場合がありますが、より高い周波数のKu/K/Kaバンドでの運用では、RFトランシーバー、TCU、アンテナに対してはるかに複雑な要件が求められます。
  • スペース、電力、熱の制約:高周波NTNの運用に必要なビームフォーミング対応のアクティブアンテナは、サイズ、重量、消費電力、熱負荷を増大させます。これらは、車両設計、コスト、統合上の要件とバランスを取る必要があります。

自動車向けNTNテストの課題の解決

常時接続車両を実現するには、複雑なNTN条件をエミュレーションし、エンドツーエンド性能を検証する必要があります。

  • 柔軟なNTNネットワークエミュレーション:チップセット、TCU、および車両レベルの性能をさまざまなNTN実装方式で評価するために、テストシステムは、LEO/MEO/GEOコンステレーション、すべての関連周波数バンド、適切なモビリティー条件をエミュレーションする必要があります。
  • 規格準拠のプロトコル/RF/アプリケーションテスト:チップセットおよびTCUは、3GPP NTN仕様(NB-NTN、NR-NTNを含む)に基づくテストを行い、正しいプロトコル動作、RF性能、アプリケーションレベルの動作を検証する必要があります。これにより、規制要件を満たしていることを確認し、他のデバイスとの互換性を実現します。
  • 高度なチャネルエミュレーション:路上での正しい動作を保証するために、経路損失、フェージング、シャドーイング、大気効果、ドップラー周波数シフトをラボで再現、現実的なNTNチャネル条件をエミュレーションする必要があります。
  • タイミングおよび周波数同期の検証:特に、GEOの遅延やNGEOのドップラーシフトがある条件では、タイミング動作を正確に検証することが、NTN通信システムの正しい動作を保証するために重要です。
  • GNSS信号のエミュレーション:NTNでは、位置決め、タイミング、モビリティーの手順において、GNSSが重要な役割を果たすため、テスト環境ではNTN信号と併せて複数GNSS衛星信号をエミュレーションする必要があります。
  • アンテナおよびビームフォーミングの検証:車載アンテナはパッシブおよびアクティブのいずれも、OTAラボや電波暗室でテストし、ビームステアリング、利得、性能に加えて、変化する仰角や衛星軌道に対するロバスト性を検証する必要があります。
  • 車両レベルでのNTNベースサービス検証:NTNを通じて提供されるeCallなどのエンドツーエンドサービスは、実際のNTN条件下での正しい動作を保証するため、統合された車両環境でテストする必要があります。

NTN実装方式の比較

NTN実装方式 利点 課題 想定される自動車向けユースケース
NB-NTN すでに運用中のコンステレーションがある データレートが低い
サポートできるサービスが限定される
緊急通報
盗難車追跡
基本的なテレマティクス
NR-NTN より高いデータレートのサービスをサポートできる 大型で消費電力の大きいアクティブアンテナが必要
RFトランシーバーの設計が複雑になる
遠隔運転支援
OTAファームウェア更新
インフォテインメントサービス
D2C 車両の改造なしで即座に接続できる 再認証が必要 ボイスコール
メッセージング
独自方式 すでに運用されている 現時点ではLTEのみ
互換性、相互運用性、チップセットおよびTCUの入手性
インターネット閲覧、ビデオストリーミング

当社の自動車向けNTNテストソリューション

弊社のソリューションの利点

  • 投資保護:規格ベースNTNのすべての周波数バンドおよび実装方式をエミュレートできる、将来を見据えたソリューション。
  • 高効率:1台の測定器(R&S CMX500)で、ネットワークエミュレーション、フェージングプロファイル、ドップラー効果、タイミング課題に対応可能。
  • 信頼性:OEM、チップメーカー、TCUベンダーに採用されている実績あるテストソリューション。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

当社の自動車向けNTNテストソリューション製品

R&S®CMX500 無線機テスタ

主な特長:

  • NR-NTN、NB-NTN、Direct-To-Cell(D2C、DTC)を含む複数のNTNテクノロジーのエミュレーションが可能
  • マルチオービットのサポート:LEO、MEO、GEO、GSOをカバーし、軌道内ハンドオーバーおよび軌道間ハンドオーバーに対応
  • マルチバンドに対応:Lバンド、Sバンド、Kuバンド、Kaバンド

詳しくは

R&S®SMBV100B GNSSシミュレータ

主な特長:

  • GPS、Glonass、Galileo、BeiDou、およびQZSS/SBAS向けのGNSS信号発生
  • GNSS軌道、伝搬効果、システムエラーなどの現実に即したモデリング
  • 単一周波数/マルチ周波数レシーバーテストに最適

詳しくは

R&S®ATS1000 アンテナテストシステム

主な特長:

  • きわめて高速かつ正確な3Dアンテナの特性評価
  • 5 cmのクワイエットゾーンのサイズを有する直接遠方界システム
  • コンパクトさとモビリティーを追求したデザイン

詳しくは

フルビークルアンテナテストシステム

主な特長:

  • 車両レベルでのパッシブ/アクティブアンテナ特性評価
  • 車載通信システムの性能を確保
  • すべての車載無線規格に対応

詳しくは

TS8991 OTAパフォーマンステストシステム

主な特長:

  • 近傍界から遠方界への変換を用いたパッシブアンテナ測定
  • すべての主要な携帯電話およびそれ以外のテクノロジーのOTAテストを実行
  • 放射スプリアスエミッションおよびEMCの測定と結合可能

詳しくは

NTNオートモーティブテストに関するFAQ

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