FAQs from Rohde & Schwarz

スペクトラム・アナライザでVSA K70オプションを使用したTetra T1アップリンク信号復調

質問

ユーザーがスペクトラム・アナライザでK70 VSAオプションを使用して、Tetra T1アップリンク信号の復調を行いたいと考えています。

回答

この解析では、1台のR&S信号発生器を使用します。このケースでは、Tetra変調ダイアログで使用可能な標準のT1信号を用いて、SMW200A(FW 4.80.041.57)を使用しました。

Tetra変調ダイアログ

これはバースト信号であるため、バーストの長さを把握するため、最初にゼロスパンで信号を確認することが重要です。安定した信号を得るため、状況に応じてIFパワーを使用してトリガを設定することをお勧めします。

このケースでは、1台のR&S FSV3030(FW 1.40)を使用して解析を行いました。マーカーを使用すると、バースト長が約13msであることが確認できます。

バースト長

次のステップでは、VSA K70モードを開いて復調の設定を開始します。Tetra測定に関するR&Sのアプリケーションノート1MA189から、復調方式をPI/4 DPQSKすることがわかります。このアプリケーションノートには、シンボルレートに関する数値も示されていますが、これは先ほど行ったゼロスパン測定で確認したバースト長に合わせて調整する必要があります。

信号記述
信号記述

この後、ユーザーはフレームの長さ(シンボル数)に基づいて結果長を調整する必要があります。長すぎる場合は、EVMがかなり大きくなります。これは、復調で存在しないシンボルが考慮されるためです。

結果レンジの調整

この時点で、EVMの結果はすでにかなり良好になっているはずです。結果が良好でない場合は、自動レベル機能を実行するか、信号のトリガを変更することをお勧めします。

入力/フロントエンド

さらに、復調内で探索を行うための標準的なTetraトレーニングシーケンスを呼び出すことができます。この例では、Tetra_S1を使用しました。

高度なパターン設定

パターン探索は "Signal Description" メニューで状況に応じて起動する必要があります。

信号記述

以下は、K70 VSAメニューでの最終的な結果です。EVMの結果は非常に良好で、パターン同期が緑色で示されています。

K70 VSAメニューでの最終的な結果