AVL Advanced Solution Lab、Department Manager、Tobias Düser氏
AVL DRIVINGCUBE™は、ローデ・シュワルツのモジュール型アンテナアレイベースの車載用レーダーターゲットシミュレータを統合することで、車両レベルで複雑なレーダーベースのADAS/AD機能を検証できる独自の可能性を提供します。
今日、新しい車両を認証および検証するには、世界中のさまざまな国の多様な種類の道路で、かつ幅広い環境条件下において数百万キロの走行テストを実施する必要があります。自動運転(AD)機能および先進運転支援システム(ADAS)機能の複雑さが増し、新しいレーダーテクノロジーが開発されているため、テストの取り組みは急速に拡大しています。路上テストだけに頼るのは、もはや実用的ではありません。
さらに、公道における自律運転機能のシナリオテストは危険な場合があり、条件の再現も容易ではありません。そのため、車載用レーダーのハードウェア・イン・ザ・ループ(HiL)およびビークル・イン・ザ・ループ(ViL)テストの重要性が高まっています。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
仮想道路での現実的なテスト
ローデ・シュワルツのレーダーテストシステムは、レーダーベースのADAS/ADがハードウェア・イン・ザ・ループ(HiL)およびビークル・イン・ザ・ループ(HiLおよびViL)テストベッドで適正に動作することの確認を含む機能テストのまったく新しい可能性を開きます。
車載用レーダー対象物シミュレーションでは、距離、角速度、サイズ、および方位などのパラメータを変更することができます。革新的なアンテナアレイテクノロジーにより、アンテナやデバイスを物理的に移動させずに角度位置を変化させるシナリオテストを実行することができます。緊急ブレーキからクルーズコントロール、さらに360 °の環境を必要とする完全な自律運転まで、レーダーベースのあらゆるADAS機能に対して複数の車載用レーダー対象物をシミュレートできます。76から81 GHzに渡る4 GHzの瞬時帯域幅により、最先端および将来の車載用レーダーセンサの全周波数範囲をカバーしています。
応答性の高いリアルタイムのインタフェースと業界で確立済みのシミュレーション環境による制御を利用することで、難易度の高い、複雑で危険性の高い車載用レーダーターゲットでも作成でき、閉ループでADASの仮想テストを実行できます。
車載用レーダー対象物シミュレーションデザインを極限までモジュール化して拡張性を高めることにより、レーダーセンサの数や種類が異なるあらゆる種類の車両を同じテストシステムでテストすることができます。さらに、将来の予測できない要件にも対応できます。ローデ・シュワルツの車載用レーダーターゲットシミュレータは、機構的にアンテナ部品を動かさない革新的なシステムデザインなので、機械的な摩耗や損傷に強く堅牢です。