電話端末機器の複合テスト

課題

電話端末機器のテスト用の柔軟なテストシステムが求められています。そのシステムには、機器のすべての電気テスト、スピーカーとマイクロフォンの音響テスト、キーパッドとディスプレイの自動テストの機能が必要です。また、端末機器に関連する電気通信指令に準拠しなければなりません。さらに、さまざまな種類のハンドセット(電話機)に、高いコストパフォーマンスで容易に対応できるように、テストシステムはモジュラー設計であることが必要です。

電子計測ソリューション

オープン・テスト・プラットフォームCompactTSVPは、このタスクに対する理想的なソリューションになります。業界標準に基づくCompactTSVPは、アプリケーションに応じて、ローデ・シュワルツの測定/信号発生/スイッチングモジュールや、その他の標準モジュールを使用して拡張できます。

このアプリケーションを実行するには、国際フィーディングブリッジと、DTMF機能を持つトーンコール/信号発生器で、システムが拡張されている必要があります。適切なインサートを備えたフィクスチャを使用することにより、スピーカーのある端末の下部分や、キーパッド、ディスプレイ、エレクトロニクスセクションがある上部分、さらにはさまざまな種類のハンドセットをテストできます。

スピーカーの音響特性をテストするために、テストプラットフォームで使用できるDUT固有の人工耳が実現されています。

カメラがDUTのディスプレイと表面を最適に検出できるように、不要な周囲光を遮断し、制御可能な光源を同時に使用します。

電話機のキーパッドの操作には、人間の指による操作をシミュレートする電気制御の空気アクチュエーターを使用します。

アプリケーション

測定と入力信号は、CompactTSVPベースユニットの内部アナログ測定バスと、ローデ・シュワルツのスイッチングモジュールによって切り替えられます。このテストプラットフォームは、基本構成だけでも、ETSI-TBR 21およびETSI-TBR 38電気通信指令に定められたすべての電気テストを実行できます。

このプラットフォームは、モジュラーデザインと柔軟なソフトウェア方式により、ISDNやその他の端末機器にも容易に適合させることができます。必要な場合、インサーキットテスト(ICT)機能を統合することもできます。テストシーケンスの制御は、National InstrumentsのTestStand Sequencerによって行われます。テストプログラムは、National InstrumentsのLabViewで、移植されたGTSLドライバーを使用して作成されています。ディスプレイテストは、Schneider & KochのLV Displayソフトウェアパッケージを使用して実行されます。アプリケーションは、特殊なテストステップモジュールのシーケンスを使用して構成されます。これらのモジュールを使えば、アプリケーションに対して必要な個々のテストを、ETSI仕様に基づいてプログラムできます。

これらのモジュールによるプログラミングでは、個々のテストに関連するすべての入力条件および相互接続と、必要な測定/解析が可能です。