ミリ波レンジでのネットワーク解析のためのコンパクトなソリューション
R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザと内蔵LO出力オプションおよびダイレクトIF入力オプションを組み合わせると、ローデ・シュワルツのミリ波コンバーターを使用した2ポートおよび4ポート測定のための、シンプルでコストパフォーマンスの高いソリューションになります。
R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザと内蔵LO出力オプションおよびダイレクトIF入力オプションを組み合わせると、ローデ・シュワルツのミリ波コンバーターを使用した2ポートおよび4ポート測定のための、シンプルでコストパフォーマンスの高いソリューションになります。
ハイエンドのネットワーク・アナライザでは、従来から基本周波数レンジの拡張が可能でしたが、これまでは主に高周波研究アプリケーションに対応するために用いられてきました。しかし、ハイエンドのネットワーク・アナライザはそのようなセットアップに向けて最適化されておらず、高価で複雑になっていました。
市場の発展とともに、このような高周波アプリケーションは、研究の領域から、もっと汎用的な製造過程でのデバイステストへと移ってきました。バックホールおよび新しい5G通信の分野でのEバンドの利用の広がりと、車載用レーダーの急速な進化によって、シンプルでコストパフォーマンスの高いソリューションへの要求が高まってきました。
リアパネルのダイレクトIF入力を使用したZC110 ミリ波コンバーターの代表的なダイナミックレンジ
R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザにはさまざまな特長があり、高い性能とコストパフォーマンスを両立させることで、最大の投資収益率を可能にしています。R&S®ZNA-B26 ダイレクトIFアクセスオプション(リアIF入力)を使用すればLO信号と測定信号にアクセスでき、外部周波数コンバーターを測定器の背面に接続することで、フロントパネルのポートを解放し、柔軟性を高めることができます。また、これらのダイレクトIF入力を使用することで、レシーバーのフロントエンド・ミキサー・ステージをバイパスできるので、多くのコンバーターセットアップでダイナミックレンジなどの標準性能が向上します。
R&S®ZNA-B8 ミリ波コンバーターLOオプション(リアLO出力)を使用すると、LO信号をコンバーターに供給できます。
このオプションを使用すれば、2ポートまたは4ポートのR&S®ZNAを、ミリ波コンバーターと直接インタフェースするように構成できます。外部ジェネレーターが不要になり、2ポートまたは4ポートのミリ波アプリケーションにおけるコストの削減に役立ちます。このオプションを4ポートのR&S®ZNAモデルに装備すれば、アナライザのフロントパネルにある4つのテストポートがすべて解放され、4台のコンバーターを使用したフル4ポートミリ波構成を実現できます。測定器の背面にあるLO出力は、最大+25 dBmの信号パワーを、最高26.5 GHzの周波数で供給できます。これは、長いケーブルを使用した場合でも、コンバーターのパワー要件を完全に満たします。
さらに、R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザの4ポートモデルは、次の2つのオプションによって、市場最高レベルの柔軟性を実現しています。
R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザは、基本的なコストパフォーマンスの高い2ポートミリ波VNAソリューションと、2台より多くのコンバーターを必要とする、さらに高度な周波数変換測定のための複雑なVNAテストシステムの両方のニーズに対応できます。
最大5つの内蔵信号源(リアLO出力を含む)と8つの独立した位相コヒーレント内蔵レシーバーを使用することで、レーダーフロントエンドやビームフォーミング回路などの複雑なデバイスの位相を、ミリ波周波数で容易に測定できるようになります。このレベルの統合を実現する測定器は他になく、追加の外部ハードウェアが不要なので設置が容易になります。
代表的なテストセットアップ:ZNA ネットワーク・アナライザによる2ポートと4ポートのミリ波コンバーター構成。