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ハンドヘルド・オシロスコープ 1月 07, 2021

R&S®Scope Rider RTH ー エンジニアの思考を妨げないシームレスな ハンドヘルド・オシロスコープ

株式会社Piezo Sonicは、静音で高トルクな超音波モータと搬送用自律移動ボットを事業の柱に据えたスタートアップ・カンパニーです。二つの事業で必須となるオシロスコープには、双方の測定に対応できるスペックとクオリティ、さらにエンジニアがテストしようと思い立った際にすぐに測定できる即時性を必要とし、そのソリューションとしてローデ・シュワルツのR&S®Scope Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープを使用しました。

概要

複数の環境でオシロスコープを共有する場合、その持ち運びや設置を煩わしく感じるのではないでしょうか。また、エンジニアがテストを試みた際、すぐに使用できない測定器もストレスを感じるものです。ローデ・シュワルツのR&S®ScopeRider RTH ハンドヘルド・オシロスコープは、開発/フィールド用途で運用できるオシロスコープであり、様々な用途に対応できるスペック/オプションを備えています。バッテリ内蔵であるため、屋内/野外問わず、また電源の取り回しや設置のスペースなどを気にすることなく、すぐに測定を開始することができます。R&S®Scope Rider RTH は、エンジニアの思考を遮ることなく、ストレスなく開発を進めることができるオシロスコープです。

超音波モータと搬送用ロボットのスタートアップ

株式会社Piezo Sonic(ピエゾ ソニック)は、2017 年12 月に設立されたスタートアップ・カンパニーです。「人の生活を支え、人と共に行動できるロボット技術を開発し、より快適で豊かな社会の実現」を目的に、静音で高トルクな超音波モータを中心としたモータ事業と、月面探査機クラスの走破性を誇る搬送用自律移動ロボットを中心としたロボット事業を柱に活動しています。モータ事業では、摩擦力を利用して作動する超音波モータを開発しています。このモータは小型・軽量かつバックラッシュがなく、磁場環境で使用可能という特性を活かして、医療機器や搬送装置、ロボット分野などで使用されています。ロボット事業においては、他社との差別化として高い走破性と機動性能にフォーカスした製品を開発しています。その代表的な製品が、創業者の多田氏がかつて中央大学に所属していた際にJAXA(宇宙航空研究機構)と共同で研究開発していた月面探査ロボットのナレッジを活かした、搬送用自律移動ロボット:Mighty シリーズです。PiezoSonic 社で開発・製造・販売しているMighty シリーズは、世界中で開発されている搬送用自律移動ロボットの中でも、トップクラスの障害物乗り越え能力とその場旋回・真横移動能力を誇り、日常生活で本当に使用できる搬送用ロボットとして、国内外の企業から多くの注目を集めています。

株式会社Piezo Sonic 代表 多田 興平 氏

路面や周辺環境を認識し、自律走行や追従走行が可能な搬送 用自律移動ロボット

コイルや磁石を利用せず、摩擦力を利用して作動するため、 小型・軽量でありながら磁場環境で利用できる超音波モータ

課題:正確な信号の把握とシームレスな測定環境

従来まで使用していたオシロスコープは波形更新が遅く、モータやロボットの制御信号を正しく測定できているか不安な部分がありました。また、搬送用ロボットの開発では、電源の取れない場所で実験することが多く、デスクトップ・タイプのオシロスコープの代用品としてロガーやUSB オシロスコープを利用していました。これらの機器では駆動中の制御信号をリアルタイムに観測できないことが課題となっていました。他にも、モータ事業とロボット事業の双方でオシロスコープを共有しているので、オシロスコープの移動や電源の取り回しという作業が頻繁に発生し、作業効率に少なからず影響が出ていました。スピーディに良い製品を生み出すためには、エンジニアの開発スピードを高めることが必要です。テスト環境においては、機材がボトルネックになっており、解決すべき課題だとを感じていました。

ソリューション:R&S®Scope Rider RTH

このような課題を抱えている時に、ハードウェアコワーキングスペースのDMM.make AKIBA を通して、ローデ・シュワルツのオシロスコープに出会いました。さまざまなオシロスコープ・ラインナップ中で、ハンドヘルド・オシロスコープR&S®Scope Rider RTH は、抱えている課題に対するベストなソリューションではないかと感じたのです。

精度と使いやすさを両立できるオシロスコープ

デスクトップ・タイプとR&S®Scope Rider RTH の双方を使用してみましたが、十分な測定精度と機能があることが分かってからは、ハンドヘルド・オシロスコープのR&S®ScopeRider RTH のみを使用することになりました。R&S®ScopeRider RTH はバッテリーを内蔵しているため、測定したい時にオシロスコープの設置環境を考えず、すぐに測定できます。この製品はエンジニアの開発効率や思考を阻害しない、ベストな製品だと思います。デスクトップ・タイプでは、利用する毎に設置場所と電源を確保して、電源ケーブルの長さを考慮した計測を行う必要があります。R&S®Scope Rider RTH の便利さを知ってしまうと、もうデスクトップ・タイプには戻りたくありません。

今回のR&S®Scope Rider RTH は、2 チャネル/帯域幅350MHz で、搬送用ロボットで必要となるプロトコル・デコード機能も搭載されていたので、モータ事業/ロボット事業双方で十分に使用できました。ハンドヘルド・タイプはデスクトップ・タイプよりも精度が劣るという先入観もありましたが、精度やスピードに不満を感じることはありませんでした。タッチパネルの液晶部分もクリアで大きいですし、デスクトップ・タイプと比較しても遜色なく、信号をしっかりと目視できます。手袋を装着した状況での操作を想定して各ボタンが大きいというのも、使用してみて初めて実感できる良い点でした。慣れてくるとボタンを目視せずに感覚で操作できるので、計測に集中することができる機材だと感じました。

屋外走行中の測定も可能になるリモート測定

R&S®Scope Rider RTH を利用して、ロボット内部の状況を走行させながら測定できたことは、今回実際に使用してみて驚いた部分です。従来までは、タイヤを浮かした状態で走行中をイメージした測定を行っていたのですが、無線LAN を用いたリモート操作機能を使用することで、PC やタブレットからの操作が可能になり、屋外で路面走行しているロボットの制御信号を測定することができました。自律走行を前提とした搬送用ロボットは、段差や障害物などをはじめとした様々な環境に耐えうる必要があります。Piezo Sonic の搬送用ロボットは、高い障害物乗り越え能力を備えた走行性能が特長なので、実環境に近い状態でロボットをテストでき、信号を解析できることは、製品のクオリティに大きく関係してきます。この機能を紹介してもらう前まで、バッテリ内蔵でリモート測定できるオシロスコープがあるとは考えもしなかったので、R&S®Scope Rider RTH はPiezo Sonic において欠かせないオシロスコープになっています。

電源や設置場所に縛られず、すぐに使える ハンドヘルド・オシロスコープはエンジニ アの思考を妨げない

様々な環境で自律走行する搬送用ロボットのテストには無線 LAN を使用したリモート測定が最適

高い技術力で新たな分野にチャレンジ

モータ事業では、一般環境、磁場環境以外の新たなマーケットのための製品開発に取り組みたいと考えています。また、ロボットや搬送装置へ採用していただくことは日本だけでなく、グローバルな展開が要求されます。そのためドイツを含め、海外の代理店契約も進めています。ロボット事業では、Mighty のテスト販売を2021 年中旬にはスタートする予定になっており、すでに国内外の企業から多数の問い合わせをいただいています。今後はPiezo Sonic の高い技術力でしか実現できないような分野にチャレンジして、モータ事業、ロボット事業ともに成長させていきたいと考えています。R&S®Scope Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープは、弊社の製品開発において計測器のキーデバイスになると考えています。今後、FFTやロガー機能も積極的に活用し、開発スピードを高めていきたいと考えてます。その他のローデ・シュワルツ製品に関しても、機会があれば使用してみたいと考えています。

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Piezo Sonic ならでは高い技術力でグローバルに事業を展開
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使用測定器

R&S®Scope Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープ

  • 帯域幅:350 MHz
  • チャネル: アナログ2 チャネル/デジタル8 チャネル
  • サンプリングレート:5 G サンプル/秒
  • メモリ長:500 k サンプル、50 M サンプルのセグメントメモリ
  • ADC 解像度:10 ビット
  • 絶縁チャネル(CAT IV 600 V(RMS)/ CAT III 1000 V(RMS))内蔵マルチメータ
  • オプション:MSO, I²C, SPI, UART/RS-232/RS-422/RS-485, CAN/LIN,CAN-FD, SENT, スペクトラム解析, 周波数カウンタ, アドバンスド・トリガ, 高調波解析, 無線LAN, リモート制御, ヒストリー機能とセグメント・メモリ

取材協力

会社名:株式会社 Piezo Sonic(ピエゾ ソニック)

本社所在地:〒157-0063東京都世田谷区粕谷1-15-5

※ 掲載内容は2020年10月現在の情報になります。

関連情報

R&S ScopeRider RTH ハンドヘルド・オシロスコープのご紹介

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マーケティング・パーミッション

次の手段によってローデ・シュワルツから情報を受信することを希望します。

詳細について

私は、このウェブサイトの出版物に記載されているRohde & Schwarz GmbH & Co. KGおよびRohde & Schwarzの法人および子会社が、
ここで選択した手段 (電子メールまたは郵便メール) を通じて、マーケティングおよび広告目的 (特別キャンペーンや値引きに関する情報など) で、私に連絡することに同意します。その内容は、電子計測、セキュリティ通信、モニタリングおよびネットワークテスト、放送およびメディア、そしてサイバーセキュリティ分野の製品やソリューションを含みますが、上記に限定されるものではありません。

お客様の権利

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Your Rohde & Schwarz-Team

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